週刊朝日巻頭グラビア特集「文豪の愛した一皿」(2015年10月20日発売号)

たこ梅を愛して下さるお客さまのご縁で、2015年10月20日発売の週刊朝日巻頭グラビア特集「文豪の愛した一皿」に、たこ梅 本店が載っかっています

週刊朝日10月20日発売号です
週刊朝日10月20日発売号です

2015年10月20日発売号の「文豪の愛した一皿」という巻頭グラビア特集の中で、たこ梅 本店が登場します

週刊朝日さんの取材です
週刊朝日さんの取材です
週刊朝日巻頭グラビア特集「文豪の愛した一皿」
週刊朝日巻頭グラビア特集「文豪の愛した一皿」

実は、開高さんは古くからのお客さま
開高健さんだけでなく、お爺さまの代から続くお客さまなんです
親子、孫(開高健さん)、そして、お嬢さまの開高道子さんもお客さま
あ、もちろん、開高健さんの奥さまである牧洋子さんもお客さまですよ

開高さんところのように三代、四代と、親から子、子から孫へとお客さまが続いてきたからこそ、たこ梅は170年以上、道頓堀の地で、ずっとお店をやってこられているのだと思います
そういえば、先代(四代目)が、私が小学生頃から、よく「おい、テツ!うちの店はな、、、お父さんがお子さん連れて来はる!そのお子さんが大きゅうなったら、また、そのお子さん連れて来はる!そやから、うちは、百年以上つづいとんや!!」って、今でも、その声が響くくらい何度も言ってました
(「テツ!」というのは、私が哲生なので、先代からは、テツと呼ばれていました/てっちゃん注釈)

開高健の愛した店として掲載されています
開高健の愛した店として掲載されています

こうやって、週刊朝日さんを始め、いろいろな雑誌や新聞、テレビなどに取材においでいただけるのも、お客さまが、親から子、子から孫へと代々つながっている、、、
そうして、そのおかげで、お店も170年以上つづいているのだ、と取材のたび、親子でお店に通われるお客さまにお会いする度に感じます
本当に、ありがたいこと、幸せなことですね

ところで、開高健さんですが、たこ梅での一番のお気に入りは、ヒゲ鯨の舌である「さえずり®」です
どれくらいお好きかというと、そのあたりが、開高さんの小説やエッセイに何度も登場します
中でも、圧巻なのが「鯨の舌」という、そのものずばりのエッセイです

「鯨の舌」「新しい天体」(開高健 著)

その一節をご紹介しますね
「しかしサエズリもひとつだけの味ではない。舌の表面、中層、根に近いところと、一枚の舌でも部分によってずいぶんいろいろなちがいがあるものだと、食べているうちにわかってくる。香ばしいところ。歯切れのよいところ。クニャクニャと噛み切りにくいところ。脂のあるところ。筋のあるところ。ないところ。それぞれのコマ切れをほどよくまぜて一本の串にさすのである。よく煮られてダシのしみこんだサエズリの味を文字に変えるのはたいそうむつかしく、ほとんど不可能を感じさせられる-すべての“味”や“香り”がそうであるが-。奇味。怪味。魔味。珍味。いろいろと風変わりでしかもうまいものを表現する言葉をまさぐりたいが、子供のときから鯨をいろいろな料理で食べ慣れてきた私には珍しさよりも親密さがあって、もし一串のなかで香ばしくて淡泊な脂のあるコマ切れに出会うと、滋味、潤味という言葉を選びたくなるのである。マ。論より証拠である。大阪へ行ったら一度お立ち寄り下さい。」(エッセイ「鯨の舌」より抜粋)
と味の表現がほとんど不可能なんて、文筆家人生を否定するくらいサエズリをお好きなのが伝わって来ます(笑)

それ以前に、さえずり®が好きすぎて、わざわざ、この「鯨の舌」というエッセイを書かれたようですから、、、^^;;;

その関東煮(かんとだき/おでん)の「さえずり®」ですが、こんなシロモノです!

もともとは、真っ白なものですが、これを170年以上、毎日、つぎ足しつぎ足ししてきたダシで、下だき、本だきとたきこんでいくと、こんな風なキツネ色で味が染みた「さえずり®」となります

その味わいですが、チューインガムのようにクッチャクッチャしてもかみ切れないとか、開高健さんじゃありませんが、私も、他にチョットこういう味わいはしりませんので、上手く表現できませんが、味は旨いのは間違いありません!(笑)
というか、私が、いちばん好きな関東煮(かんとだき/おでん)なんです

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